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Roots.

Production process.

It supports tradition.

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宮古上布の用語解説へ

Explanation.

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@苧麻(ちょま;方言では「ブー」)

根付けから15日目の苧麻

 宮古上布の原料糸は、いらくさ科の多年生低木である苧麻から取ります。良質の原料の苧麻は、とれる繊維が細長く、張力に強いことです。その品質によって各工程における作業能率や、上布そのものの出来映えに大きな影響を与えます。

A苧麻の栽培

苧麻が折れないように周囲には青い網が設けられる (写真は平良市苧麻糸手積み技術保存会が提供)

 苧麻は2月から3月にか けて植えますが、風に弱く強風にあたると茎が折れたり分枝が生じてしまい、品質が落ち糸にすると もろい糸になってしまいます。それで植える際には屋敷の囲いの中や風当たりの少ないところなどを選んで株植えを行います。肥料は、年1回春先に入れますが、たい肥を使い化学肥料は用いないようにします。また少雨の場合も成長が止まるので干ばつには注意が必要です。さらに苧麻はアルカリ分の吸収力が強く、土壌の酸性化が進むため、きめ細かい肥培管理をおこなうとともに、4〜5年ごとに根分けや場所替えをする必要があります。

B苧麻の収穫

根付けから約30日目に収穫 (写真は平良市苧麻糸手積み技術保存会が提供)

 収穫は、4月から10月にかけて茎の高さが1.5メートル以上となり、最も成長した頃(40〜50日目)におこないます。収穫のやり方は、先ず苧麻を根元から刈り取り、葉を全部落として、茎だけを残します。特に初夏(5月頃)に収穫できた苧麻は品質が一番良く「ウリズンブー」と呼ばれています。

C繊維を取り出す(方言;「ブーびき」)

表皮の内側から貝殻で繊維以外の不純物を削ぎ落として、良質な繊維だけを採る
 刈り取った茎から表皮を剥ぎ取り、アク抜きと柔らくするために表皮を水につけます。表皮の内側にアワビの貝殻を当て裏側からそぎ取ると、繊維ができます。残った繊維は水洗いしてから陰干しして乾燥させます。乾燥させるといつまでも保存が利きます。

D繊維をつなぐ(方言;「ブー積み」

苧麻の糸を細かく裂いて糸を作る
  まず生苧を、繊維の根の方から指や爪を使って細く裂きます。この場合、経糸用は髪の毛ほどに極細く裂き、緯糸用は、それより太めに裂きます。約50cmの細長い繊維を結び目を作らずに指で撚り繋いで糸にします。経糸は2本どり、緯糸は1本どりで、約87,000本以上の繊維をつなぐとようやく一反分の糸が出来上がります。

E糸の撚りかけ・整経

糸に撚りをかける
  糸の羽立ちを押さえ強く切れにくくするため、糸車(ヤマ)で撚りかけをしながら糸車に刺してある子管(ツミグル)に糸を巻いていきます。経糸は2本撚り、緯糸は1本撚りです。撚り数は経糸8回、緯糸7回が標準です。 さらに手経木(ティーカシギー)という機具を使ってかしかけ(綛かけ)をおこないます。手経木の一巻きが約1.65メートルの長さで、4回半(ヨソウハン)かけて1本、7.5メートルを目安に整えていきます。

 


ここまでが苧麻から糸になるまでの工程です。 それぞれの工程を、それぞれ違う人間がひとつひとつ丁寧にすべて手作業で行なっていきます。 あらゆる物の機械化が進んだ今、決して便利な機械に頼らず、昔からの製法を守り行なっています。 それには、作業を行なう人の宮古上布を大切に思う気持ちと、宮古上布を幾代にも守り伝えて行きたいという深い想いが込められています。

2.絣括り・デザイン

−絣職人の技と感性−
計算された絣柄


 絣職人が方眼用紙を使って図柄をデザインします。方眼紙のマスの交差する部分に点で絵柄 を書いていき、その図柄見ながら計算し手締まり(ティマズ)または、締機(しめはた)で絣模様を織り締めていきます。使用する絣糸は市販の漂白剤で漂白した苧麻糸を用います。
この工程で計算を間違えると、間違ったおかしなデザインに出来上がってしまうので、細心の注意を払いながら行なわなければなりません。

 


3.藍染め

−根気が生み出す美色−
糸が充分に染まるまで約7日かけて、染めと干しの作業を繰り返す (写真は平良市苧麻糸手積み技術保存会が提供)


 藍染の原料は、琉球藍にスクモ、泡盛、黒砂糖、苛性ソーダを入れ発酵させたものを使用します。 (※スクモとは、藍草(たで藍)の葉を醗酵させて作る藍染めの原料のことです。)
 この染料がめに一反分を入れ、手でよく揉んで染色していきます。一度、取り出しよく絞り強く引き伸ばして天日に4時間ほど干した後、再び染料につけ染色します。この工程を約20回近く行ない、手間ひまかけて幾度も染め重ねる為、黒に最も近い藍色となり何度水洗いをしても色あせる事が無く、かえって藍色が冴え、一層の涼感を感じさせる仕上がりとなります。そのため宮古上布は親子三代物とも言われています。

 


4.製 織

−織子が織り成す芸術品−


 藍染めが終わった綛の括り糸を解きます。これを絣解きといいます。(製織時、経糸の毛羽立ち、糸切れを防ぐため、糊をぬり、乾燥後 滑りをよくするため油を塗りながら行ないます。)解き終わったら水洗いをし、束になっている糸を一本一本はがして分けます。経絣糸を図案通りに並べて仕分けし、地糸と同時にずれないように巻き取っていきます。そして模様が損なわれないよう、経絣に緯絣が十字に重なる様に1本1本、糸の位置を揃えながら手機(てばた)にかけて織り上げていきます。糸の位置を少しでも間違うとすべてが狂ってしまい模様が損なわれる為、緻密な技が要され熟練した織子でも1反(12m30cm)を織り上げるのに3ヶ月は要すると言われています。

 


5.洗濯加工

−優しく 強く 艶やかに・・・−
布面がなめらなかな艶がでるまで約2万5千回布面をむらなく打つ (写真は平良市苧麻糸手積み技術保存会が提供)


 織り上がった反物を沸騰したお湯に入れ、糊や油分や汚れを落としていきます。そのあと、芋くずの糊で糊付けをし乾燥させた後に布巾を整えます。その後アカギの台板の上で、イスノキで作った3kg〜5kgの木杵でまんべんなく打ちます。この際、5ミリ以下のケバは折れて落ちる為、まるでロウを塗ったような艶としなやかさが出ます。1反を仕上げるのに、延べ3〜4時間かけ2万〜2万5千回叩きます。
 そのあと第一検査を行い、合格したなら更に薄く糊を塗り、再び木杵で艶が出るまで叩きます。 再び検査を行い、最終検査に合格したものは「宮古織物事業協同組合」の登録商標、県の「伝統工芸品之証」、「沖縄県織物検査済之証(合格)」、通産大臣指定の「伝統的工芸品」のマークが貼付されて販売されます。

 

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